オスグッドが治らないのはなぜ? 太ももの前に負担が集まる理由と練習との付き合い方

「ジャンプの着地や走り出しで、ひざのお皿の下が痛む」。オスグッドが治らないときは、太ももの前に負担が集まる理由を知ると、練習との付き合い方が見えてくることがあります。

太ももの前に負担が集まる理由は、その硬さやお尻・体幹にあることがあります

オスグッド(オスグッド・シュラッター病)は、ひざのお皿の下にある骨の出っ張り(脛骨粗面)が、太ももの前の筋肉に腱を通して引っ張られて痛む、成長期に起こる症状です。

  • 太ももの前の筋肉の硬さ 硬いと、着地でひざが曲がるたびに太ももの前にかかる張りが強まりやすく、お皿の下が引かれやすくなる
  • お尻の筋肉 働きにくいと、着地で止まる役目が太ももの前へ移りやすく、お皿の下が引かれやすくなる
  • 体幹 着地で上体がぐらつくと、揺れを太ももの前で受け止める量が増えやすく、お皿の下が引かれやすくなる

地面から受けた力が足首・ひざ・股関節・体幹へ順に伝わるつながりは、運動連鎖という言葉で説明されます。お尻や体幹で受け止めきれない分は、太ももの前の筋肉が受け持ちやすくなります。

こんなときは、まず整形外科で診てもらってください

オスグッドに似た痛みでも、骨や軟骨の状態は画像を含めた診察でなければ確かめられないことがあります。次の項目に当てはまるときは、この先の内容を行わず、すぐに受診してください。

  • 急に強い痛みが出た
  • ひざを自力で伸ばせない
  • 痛むほうの脚に体重をかけられない
  • 安静にしていても痛む
  • 体の発熱をともなうひざの腫れがある
  • ひざから下のしびれ、感覚の鈍さ、力の入りにくさがある

未成年の方は、受診の前に痛みを保護者に伝えてください。次の場合も、一度整形外科で診てもらうことをおすすめします。

  • オスグッドかどうかを、まだ一度も診てもらっていない
  • 痛む場所が、お皿の下ではなくひざの内側・外側・裏側にある
  • 練習量を落としても、痛みの出る頻度が増えている
  • 成長期を過ぎても、同じ場所の痛みが続いている

成長期のあいだは、練習との付き合い方を決めておきます

上の「すぐに受診してください」の項目に当てはまらない方の目安です。医療機関にかかっている方は、その指示を優先してください。練習中に痛みが出たらその場で中止し、翌日に痛みが残ったときは、次の練習を前の段階に戻してください。

痛まない範囲で練習を続けながら、次の順に一段ずつ広げていく考え方があります。

  • 歩く・軽く走る動きで、ひざが痛まなければ次へ進みます
  • 軽いジャンプや減速を少ない回数で行い、痛まなければ次へ進みます
  • 全力の踏み切りや切り返しを行い、翌日に痛みが残らなければ元の練習へ戻します

太ももの前に負担を集めないために、自分でできること

次の3種目は、上の「すぐに受診してください」の項目に当てはまらず、日常の動作でひざが痛まない方に向けたものです。医療機関にかかっている方は、その指示を優先してください。行っている最中に痛みが出たらその場で中止し、翌日に痛みが残ったときは回数を減らしてください。

両ひざとも痛むときは、どちらの脚から始めても構いません。

太ももの前を伸ばすストレッチ

太ももの前の硬さがやわらぐと、お皿の下を引く量が減りやすくなります。

横向きに寝た姿勢を上から見た図。下側の脚は前に曲げ、上側の脚はひざを曲げて同じ側の手で足首を持ち、かかとをお尻へ近づける向きを矢印で示している

横向きに寝て、体が転がらないよう下側の脚を前に曲げます。上側の脚のひざを曲げて同じ側の手で足首を持ち、かかとをお尻へ近づけて、太ももの前に張りが出たところで20〜30秒保ちます(手が届かなければ足首にタオルをかけて引きます)。痛む側の脚が上になる向きから始め、左右2セットずつ行います。

ひざを深く曲げるほどお皿の下も引かれますので、浅い範囲で止め、お皿の下に痛みが出たら中止してください。

ヒップリフト

お尻の筋肉が働きやすくなると、着地で止まる役目を太ももの前が受け持つ量が減りやすくなります。

仰向けで両ひざを立て、足の裏を床につけたまま、肩からひざまでが一直線になるまでお尻を持ち上げた姿勢と、持ち上げる向きを矢印で示した図

仰向けで両ひざを立て、足の裏で床を押してお尻を持ち上げます。肩からひざまでが一直線になったら2〜3秒止め、ゆっくり下ろします。10回を2セット行います。

お皿の下や腰に痛みが出たら、その場で中止してください。

バードドッグ

上体をぶらさずに手足を動かせると、着地の揺れを太ももの前で受け止める量が減りやすくなります。

四つ這いの姿勢から、片方の腕とその反対側の脚を伸ばした様子を横から見た図

お皿の下が床に当たらないよう、ひざの下にタオルを敷いてから四つ這いになります。痛む側の脚とその反対側の腕を伸ばす組み合わせから始め、背中と同じくらいの高さで3〜5秒止めてゆっくり戻します。左右5〜8回ずつを2セット行います。

床についたひざのお皿の下や、腰に痛みが出たときは中止してください。

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理学療法士で元Jリーグトレーナー(FC岐阜)の院長が、全身の動きを確認したうえで施術を行います。競技復帰までを見据えた考え方は、スポーツ障害・コンディショニングでご紹介しています。

平日は18時から、土日祝は10時から、いずれも夜23時まで対応しています(水曜日は休診、完全予約制です)。

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